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バックハンドに対して苦手意識が生まれる理由とその解決方法

多くのサーファーが、バックハンドに苦手意識を持っています。

今回の記事は、『バックハンドの苦手意識をなくす方法』についてです。

今回の記事で着目するのは、『バックハンド側の縦への動きに対する苦手意識』です。『技術』ではありません。

どうして意識が重要なの?

意識が『バックハンドは難しい』と感じていたら、成長の速度が遅くなってしまうからです。

バックハンドのやり方を学ぶ前に、『苦手意識が生じる理由』について知っていきましょう。

技術を学びたい場合は?

バックサイドの技術やテクニック面に関しては、INSIST SURFさんが掘り下げてわかりやすく解説されているので、参考にしてみてください【パフォーマンス型サーフィンを目指している方は必読】。

【参考になる記事】サーフィン上達方法 バックサイド

バックサイドのサーフィンが苦手な理由を探ろう

バックハンドとフロントサイドの違いは何か【苦手意識の原因を知ろう】

そもそも、バックハンドとフロントサイドのサーフィンの違いはなんでしょうか?

なぜたくさんのサーファーが、フォアハンドは得意なのに『バックサイドの縦への動き』は苦手なのでしょうか?

両者の明確な違いがわからなければ、『苦手意識がどこから来るのか』がわかりません。

違いがわかるとどんな利点が?

苦手な理由がわかって練習に取り組むことができれば、『バックハンドのサーフィンを改善する糸口』を確実に早く見つけることができるはずです。

それでは、『バックハンドの縦への動き』が難しい理由について考えていきましょう。

バックハンド(バックサイド)のサーフィンについて

バックハンドの縦への動きは『荷重のかけ方』への意識改革が必要

『バックサイドとフロントサイドの縦への動き』の大きな違いは、『荷重のかけやすさ』にあります。

まずは、フロントサイドの状態を陸上で実践してみましょう。

陸上で、『つま先立ちした状態』で体前方向に荷重をかけてみてください。

棒立ちの状態では、爪先立ちで前方向に荷重をかけようとすると、転んでしまいそうになるはずです。そうすると自然と膝が折れて、重心が低くなります。

その過程は自然で、割と簡単にバランスを崩さないように、荷重をコントロールできるはずです。

意外と難しくない。

この状態が、『フロントサイド側の荷重の意識』です。

それでは、バックハンド側はどうでしょうか?

まずはカカトだけで立ってみてください。この時点で明らかに、『難易度が高い』と感じるはずです。この状態で、体の後ろ側に体重をかけようとするとほとんどの場合転んでしまうはずです。

スピードに乗らないと、かかと足荷重は無理・・・

これが、バックハンドが難しいと感じる一番の理由です。

体の背中側に荷重をかけるのは、単純に難しいことなのです。

カカトに荷重をかける難しさを理解する

カカトに大きな荷重をかけるためには腰を落とすのが大事

つま先をつけた状態で、カカト側(背中側)に重心を傾けるにはどうしたらよいでしょうか?陸上で挑戦してみてください。

そうすると、お尻を突き出して腰を落とし、姿勢が非常に低くなっているはずです。

腰を思いっきり落としたら、かかと足荷重ができる。

これが、バックハンド側の荷重の意識です。この状態に波の上でなっていないのであれば、『ボトム』から『波のトップ』に角度をつけて上がっていくことが非常に難しくなります。

他に気にするべき点はないの?

さらにこれに加えて、バックハンド側の縦への動きの場合、『後ろ足荷重』である必要があります。

そうしなければ、トップに上がる動作にはつながっていきません。

陸上でこれらの動作が難しく感じた方は、『バックハンド』が苦手なのではなく、『背中側(かかと)に体重をかけながら腰を落とす動作』が苦手だということになります。

バックハンドという、大きな範囲での『苦手意識』を克服するのは難しいですが、『かかとに体重をかけながら腰を落とすこと』は反復練習で必ずできるようになるはずです。

バックサイドに対する意識を改革しよう

どのようにバックハンドの苦手意識をなくすのか

サーフスケートでカカト足荷重のイメージを明確化する

一番簡単にできるトレーニングは、『サーフスケート』です。スピードをつけた状態で『腰を落としてカカトに荷重をかける動作』を、反復練習しましょう。

サーフスケートでバックハンドの苦手意識をなくそう

サーフスケートでいいの?

実践とは多少の違いがありますが、『カカトに荷重をかけるイメージ』を体にインプットできれば、結果は大きく変わるはずです。

また、『後ろ足荷重』を意識することも、ボトムでの動作改善につながります。


縦への動きができる板を選ぶ

そもそも、サーフボードが縦への動きに適しているものでなければ、『難易度』が高くなります。

例えば、『ツインフィンのフィッシュ』などが例に挙げられます。

どういうこと?

自分自身も感じていますが、周りのサーファーが口を揃えていうのが、『ツインフィンでのバックハンド側の縦への動きの難しさ』です。

どうしたら解決できる?

バックハンドが多くなりそうなポイントブレイクに入る場合は、『スタビライザーセンターフィンつきのツインフィン』の板を選んだり、クアッドフィンのセットアップすることで問題を解決できます。

もしも『縦への動きが苦手なサーフボード』を使用する必要がある場合は、波に対するアプローチを変えていく必要があります。

どうしてその必要があるの?

後ろ足荷重を中心にするのが難しいサーフボードデザインの場合、どうしても通常のライディングから『前足荷重』のサーフィンになることが多くなります。そのようなボードで、バックハンド側の縦への動きをしようとしても、ほとんどの場合が『荷重のかけ方を移行する難しさ』から『縦』には行けません。

どのように波にアプローチしたらいいの?

その場合は、縦への動きにこだわるのではなく、『大きなカットバックでパワーゾーンに戻るサーフィン』が適しているのです。

バックハンド側のカットバックであれば、前足荷重の状態からより自然に近い形でレールを入れていくことができるはずです。

【バックハンドの縦への動きに適したサーフボード例】

テイクオフした時点で姿勢を低くする

テイクオフをした直後、ボトムに降りる前から姿勢を低くするのも、苦手意識を解決するにはいい手段です。そうすれば自然と腰がしっかりと落ちて、体も開きやすくなります。

とにかくスピードをつける

サーフィンにおいて、バックハンドの縦への動きを行うためには、スピードがあることが絶対に必要です。

バックハンド側のサーフィンにはスピードが必要不可欠

どうしてスピードが必要になる?

そうしなければ、カカトに荷重をかけた際に体を支えることができずに、転んでしまうからです。スピードがつき遠心力があれば、転ばずにカカトに荷重を移すことができるようになります。

スピードをつけた状態で、『かかと足荷重で腰をおとすこと』を心がけてみましょう。

まとめ

自分自身もバックハンドの縦への動きが得意ではなく、今回は『なぜ苦手だと感じるのか』を分析しました。

バックハンドが苦手な理由を自分自身で判明させることができれば、『苦手意識』が少しずつなくなっていきます。

そもそも縦に当てに行く動作は、『絶対に必要なテクニック』なわけではありません。

縦に行かなくたって、サーフィンはできてしまうのです。

『バックハンドの時は横にひたすら走って、大きなカットバックでパワーゾーンに戻る』

という形でもとても格好いいですし、スタイルがあります。

ただ、『縦方向に向かう動き』もできた方がいいのは間違いありません。

苦手な理由がわかったら、あとは海にひたすら通い『苦手意識の原因』を解消していきましょう。

原因を見つけ解決方法を見出し、信じて続ける。

そうしたらできなかったことも、必ずできるようになる。

それを忘れずに、諦めずに挑戦していきましょう。


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