暴力的で巨大なビックウェーブでのワイプアウトのやり方とその原因について【命を守る方法】

今回の記事は、巨大な波でのワイプアウトの仕方について書いていきます。

簡単に記事の内容を要約すると、『命の危険があるワイプアウトでのリスクを減らす方法』です。

記事の作成にあたり、参考にした動画はこちらになります(記事を読み進める前に一度ご覧になることをオススメします)。

どんな波でのワイプアウト?

ネイサンフローレンスが、タヒチのチョープ(Teahupo’o)でワイプアウトした状況を、非常にわかりやすく解説しているものです。

これはサイズのある波に挑戦する前に、絶対に見ておくべき動画です。

自分自身は、チョープでこれだけの大きな波にアタックすることはありません。

ただ、この動画での説明はどんな波に対しても、非常に参考になる内容になっています。

命を守るために、動画を見てしっかりと記事を読んでください。

どんなところに注目したらいい?

ネイサンフローレンスが動画内で、『様々な対応をすることで最悪の結末を避ける』ようにしている点です。

ワイプアウトをしているときにどのような対応をしていたかは、最終項から詳しく説明していきます。

最初の項は、『ワイプアウトしてしまった原因』についてです。

大きな波の時にワイプアウトしてしまう原因

【読む前に】翻訳は全て意訳になります。

ワイプアウトしてしまった理由

テイクオフ後の動作を急ぎすぎた

ワイプアウトした原因のひとつとしてあげていたのが、『テイクオフ直後の動作』についてです。

掘れている波でフィンアウトすることがあるひとに、とても参考になる金言です。

ネイサン(2:20秒ごろ):

『このテイクオフをトリッキーにしたのは、ダウンザラインに向かう動作を急いでしまったこと

『自分の本来のテイクオフのセオリーは、チョープでも、どの場所であったとしても、まずはまっすぐに岸に向かってテイクオフを行い、そのあとに次の動作に備えること。

『チョープは他の場所と比べても、テイクオフ後にボトムターンをしてターンをするまでに思った以上の時間を与えられている』

『岸に向かってまっすぐにテイクオフをして、波のボトムまで降り切った後に、ターンを行い次の動作をする。だからレールとフィンをしっかりと波にエンゲージできる』

『早い動作がいけない1番の理由は、もしも急いだボトムターンをしてしまうと、多くの荷重が前足にかかりすぎてしまうから。

そうすると、ボードの後ろが浮き上がってしまい、フィンが波に噛まずにスライドしてしまう

自信過剰になっていた

ネイサンはワイプアウトした理由のひとつに、『自信過剰(Over Confidence)』も挙げています。

本人は、それがワイプアウトした1番の理由だと感じているようです。

どうして?

要約すると、自信過剰になることで、無理な動作をできると過信してしまったと述べられています(ここではダウンザラインに向かう動作が早かったこと、ドロップして後ろ側のレールを無理やり水中に切り込もうとした点のこと)。

チョープのような分厚い波の場合は特に、『無理やり力づくで対応してはいけない』のがよくわかります。

ネイサン(1:10秒ごろ):

『チョープでのたくさんの経験が、必然的に自分自身を『自信過剰』にしていた』

自信過剰になることでミスが誘発されてワイプアウトしてしまう

予想と違った波のフェイスだった

ワイプアウトしてしまった2つ目の原因として語られていたのが、『波のフェイス』についてです。

ネイサン:

『あの日の朝は、とても長い波の周期だった。数トンにも及ぶ海水がリーフの周りから動き、波のミッドフェイスを普段とは違う形に形成していた』

レールを無理やり波のフェイスに入れようとしすぎた

最初の項の、『急ぎすぎた動作が原因で後ろのフィンが噛まない状況』から復帰するための動作について語っています。

ネイサン(3:40秒ごろ):

『フィンがフェイスに喰らいつかないことは今までも経験していたけど、(普段であれば)自分の体を使ってレールを沈ませることで元に戻ることができた』

『(今回も)パイプラインでサーフィンするときみたいにレールを沈ませようとしたんだけど、波のフェイスに弾かれてしまったよ』

でかい波では無理やりは禁物

ワイプアウトしている最中の対処法

ここからは、ネイサンフローレンスが語る巨大な波でのワイプアウトのやり方について、解説していきます。

ワイプアウトした瞬間に水中に体を入れる努力をする

ネイサンが一番最初に語っていたのが、『ワイプアウト(転倒)した瞬間に体を水中に沈めること』です。

ネイサン(7:34秒ごろ):

『ワイプアウトしたら、体をできる限り沈めるために、水中にダイブする様に心掛ける。バレルになっている波の表面には、いたくないから』

波に巻かれる瞬間に呼吸ができるように心掛ける

次に語られていたのが、巻かれている最中に最後の呼吸をするように心掛ける点です。

要約するとネイサンは、下のイラストのようなタイミングで、顔出して呼吸をするように心がけているのです。

ワイプアウトしている瞬間に呼吸する

ネイサン(7:53):

『波に巻かれている最中にいつも自分が心がけているのは、頭を表面から出せるなら、空気を吸うようにしていること』

ホワイトウォーターになっている場所に落ちるように心掛ける 

同じように重要だと語られていたのが、とにかく『波のクリティカルのエネルギーから避けるように落ちること』です。

簡単に説明すると?

要約すると、ネイサンは波に巻かれて落下している最中に、ホワイトウォーターになっている場所に目掛けて体を投げ出すようにしているそうです(動画内では、『next explosion (ふたつめの爆発)』と語られています)。

ネイサン(8:50秒ごろ):

『ワイプアウトしている最中に、一番つよい衝撃を避けるために自分の体をそとへ投げ出そうとした、今回はうまくできなかったけど』

巨大な波でのワイプアウト方法

ワイプアウト後の水中での対処法

ここからは、『巨大な波で水中に投げ出された後の対処法』についてです。

リーフに理想的な態勢で着地する

リーフに向かって落ちていくのを感じたら、無駄な抵抗をしないのが一番です。

しっかりと理想的な態勢でリーフに着地するようにすると、ネイサンは語っています。

ネイサン(9:30秒ごろ):

『リーフに向かって落ちていくような感覚を感じたら、体を回転させて、腕と足で理想的にリーフに着地をするように心掛ける。足と腕は犠牲にして体を守る』

ネイサン(15:00ごろ):

『もしも体を回転する時間がなかったら、腕と手で頭を守るようにする』

水中に上がった後の対処法

ここでは、水中に上がった後に次のセットが来たときの対処法について語られています。

着目するべきなのは、すでにブレイクしている巨大な波に対しては深く潜らないようにしている点です。

ネイサン(13:24頃):

次のでかいホワイトウォーターが来たとき、自分は深く潜ろうとはしない。単純に頭を沈めるだけにして、ホワイトウォーターにあえて弾かれる。自分自身をホワイトウォーターの表面にもっていくために。

特にチョープの場合は、ラグーンの前にたくさんのリーフがある。ヒトデみたいに手を広げて水面上にいることで(リーフにぶつかることなく)、ラグーンに打ち上げてもらえるから

巨大な波でのワイプアウトトレーニング方法について

ネイサンが最後に語っているのが、『巨大なワイプアウトに対するトレーニング方法』についてです。

ネイサン(14:50):

『ワイプアウトの練習方法はない、たった一つの方法は、そういう波に自分自身を置くこと。でかいショアブレイクの波に行くのもひとつ、体を回転させて足で着地するように練習したり』

まとめ

レベルが高いサーファーのワイプアウト体験を聞くのは、とても勉強になります。

普段経験することができないような波だったら、尚更です。

危険なサーフスポットに行く前にもう一度、ネイサンの話を思い出したいところです。いざというときに命を救うのは、だれかからの体験談だったりするものだからです。

小さい波であったとしても、『ワイプアウトの緊張感』を忘れてはいけません。

それと同時に『リラックス』をする必要があるのも、もちろんのことです。

どんなにサイズが小さくても油断をせず、しっかりと安全を心がけてサーフィンをしましょう。

記事を書いている人

齊藤剣介

サーフフォトグラファー齊藤剣介

1984年生まれ。2012年、ニュージーランドに移住。波乗りに明け暮れながら、サーフフォトグラファーとしても活動している。北海道出身。

サーフフォトグラファーとしての実績
2017 Unsplash awards short listed
2018 Sony world photography Awards commended

※記事内で使用されている写真の大半は、個人で撮影したものではありません。個人の写真はインスタグラムにて掲載しております。

 

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