サーフボードにもエッジ?断面から見たときのレール比率と形状について【正しいサーフボード選びのための豆知識】

今回は、『サーフボード断面で見たときのレール形状』について考察します。 サーフボード自体に厚みがある場合、レー […]

最終更新日:2018年5月15日

今回は、『サーフボード断面で見たときのレール形状』について考察します。

サーフボード自体に厚みがある場合、レールの形状に工夫を施す必要があります。レールが分厚いと、波に対してサーフボードが入りにくくなるからです。

レール形状の違いは、『サーフボードの波への食いつき具合』に大きな関係があります。

それがサーフィンにどんな影響を与えるの?

波への食いつき具合は、サーフボードの動きに違いを与えます。

レールにエッジがあり尖っていれば、包丁のように波を切り裂くことができます。

フィッシュやオルタナ系サーフボードのように厚さがあるものでも、レール形状を工夫すれば波への食いつきをよくすることができます。

『上面から見たレール形状の違い』について知りたい方は、過去記事を参考にしてください。

ハードレールの方がいいってこと?

波への食いつきが良くなると『ターンの反応』に違いがでてきます。

鋭いレール(70:20など)である利点は、いい意味で『反応がいい』ことです。それと同時に浮かび上がる欠点は、『反応が良すぎる』ことです。

ここで重要なのは、ただ単に全て『尖っていればいいわけではない』ということです。レールが丸い方がいいときもあれば、エッジがあり尖っていた方がいいときもあるのです。

レールが尖っている利点

  • 反応がいい
  • 鋭いターンが可能

レールが丸い利点

  • 反応がマイルド
  • 安定感がある

サーフボードのデザインを理解すればサーフィンがもっと楽しくなる

レール形状には比率が存在する

サーフボードレール形状を推し量る目安として、『レールの比率』というものが存在します。

レールの比率って何?

『レールの比率』とは、サーフボード断面図に対して横に線を引き、上の部分と下の部分の厚みの違いを比率にしたものです。これらの比率が変わることで、サーフボードのパフォーマンスに影響を及ぼします。

サーフボードレールの比率の違いについて説明

比率の違いで何が変わるの?

簡単に説明すると、上下の厚みに差がないほど『丸みを帯びたレール形状』になります。『50:50のレール』よりも『90:10のレール』の方がエッジがあり尖っています。

※テール部分のみに着目すると、比率に関係なくほとんどのサーフボードにエッジが付いています。テール部分のレールにエッジを持たせることは、『ターン性能の向上』に必要不可欠だからです。

サーフボードテール部分にはエッジがあるのが通常

50:50のレール形状

最も丸みを帯びたレール形状になります。ターンの際にレールを入れようとしたとき、素早い動きは難しくなります。丸みを帯びたレールの大きな利点は、『サーフボードの安定感』です。

ロングボードでノーズライドなどを行う際にも、レールに丸みがあれば安定感が増します。その理由は、水流の巻き込みが発生するからです(図参照)。

レール形状によって水流が発生し、サーフボードが安定する

レール形状の違いが与えるパフォーマンス面での違い

60:40のレール形状

一般的なレール形状の一つです。まだ丸みがあり、ショートボードにも多用されるレール形状です。

パフォーマンス用なのに60:40?

パフォーマンス型のショートボードは、サーフボード自体の厚さが非常に薄いです。そのため、60:40のレールデザインであっても十分なパフォーマンスを得ることができます。

70:30のレール形状

パフォーマンス型のショートボードにも使用されるレール形状です。

パフォーマンス型のサーフボードは、そもそも非常に薄いです。それに加えてレールも薄くすると、乗り手によっては乗りにくく感じることがあります。

どんな人が乗りにくいと感じる?

大柄な人の場合は体重があるので、水中にサーフボードを沈めるのは比較的容易です。

そういった方が、異常に薄いレールのサーフボードに乗るとパフォーマンスの低下を感じることがあります(それぞれ乗り味に好みがあるので絶対ではありません)。

【関連記事】違いはなに?サーフボードの厚みで変わること【サーフボード選び方ガイド】

サーフボードが分厚い場合はレール形状に工夫が必要

フィッシュや、オルタナ系と呼ばれるサーフボードには厚みがあります。

そのままレール部分も分厚くしてしまうと、レールを水中に入れるのが難しくなります。

 

70:30のレールデザインは、フィッシュやオルタナ系のサーフボードにも使用されます。レールを薄くすることで、分厚いサーフボードのパフォーマンス性能を高めることができます。

レールが厚く丸いサーフボードでも十分なパフォーマンスを発揮できる

まとめ

サーフボードのデザインは、非常に奥が深いです。同じサーフボードでも、波質が変われば乗り味も変わっていきます。それぞれのデザインに適した波があり、万能のサーフボードを作り出すことは非常に難しいことです。

それぞれのデザインに、必ず一長一短があります。

サーフボードは、『道具』です。ナイフや工具のように、それぞれに適した『使い道』が存在します。

間違った使い方をすれば、役に立ちません。和食の料理人が包丁を使い分けるように、サーファーはそれぞれのサーフボードの役割を知る必要があります。

野菜を切る包丁。魚を捌く方法。刺身を引く包丁。それぞれに向き不向きがあります。

あなたのサーフボードは、どのような波に最も適しているのでしょうか。

あなたがしたいサーフィンは、どんなスタイルでしょうか。

【関連記事】マジックボードを見つける方法【究極のサーフボードを手にするために必要なこと】




サイト運営者の紹介

齊藤剣介

サーフフォトグラファー齊藤剣介

1984年生まれ。2012年、ニュージーランドに移住。波乗りに明け暮れながら、サーフフォトグラファーとしても活動している。北海道出身。

サーフフォトグラファーとしての実績
2017 Unsplash awards short listed
2018 Sony world photography Awards commended

※記事内で使用されている写真の大半は、個人で撮影したものではありません。