パタゴニア
  1. ホーム
  2. /
  3. 波乗り人生論
  4. /
  5. 完璧な波を追い求めるということ【初心を忘れずに】

完璧な波を追い求めるということ【初心を忘れずに】

完璧な波を追い求める旅に、終わりは存在しません。

波乗りに夢中のサーファーの多くは、『もっといい波』を探し続けています。もちろん自分自身も、同じです。

それは、『波乗り』の一番の魅力でもあり、人間の本質を示している部分でもあります。

サーフィンはどんな波でも楽しめるもの

完璧な波は存在しない

この世界には結局、完璧な波は存在しません。どんなに美しい波でも、『欠点』は必ず見いだすことができるものだからです。

それは、サーフィンの世界だけに限りません。

そもそも『完璧』なものなど、この世の中には存在しないのです。

  • 完璧な携帯電話
  • 完璧な人間
  • 完璧な結婚相手
  • 完璧な人生
  • 完璧なパートナー

どの『完璧』をとっても、必ずどこかに穴があります。それが針が通らないほどの小さな穴だったとしても、それを見つけた瞬間から『完璧ではなくなってしまう』のです。

どういうこと?

顕微鏡でしか見えないぐらいの小さな穴だったとしても、『その穴が見える人』からしたら、それは大きな『不満』へと変わっていきます。

  • もっと、いいものがあるはずだ
  • もっと、こうあるべきだ
  • もっとこうしてほしい
  • もっと・・・

このように僕たちは、自分以外の何かに『完璧であること』を求め続けています。サーファーは波に対して、完璧であることを求めているのです。

完璧な波は見つからないの?

『思い描く完璧な波』は、まるで雲のように、つかもうとした指の間をすり抜けていきます。

結局、機械で思い描いた波を作り出せるようになるまでは、その旅を終わらせられないのが人間なのです。

サーフィンを始めたばかりの初心を忘れないようにする

人間はどんな時でも、さらなる高みを求め続けます。だからこそ人間は、ここまで文明を発達させてこれたとも言えます。

簡単に説明するとどういうこと?

鳥のように空を飛ぶことを夢見た偉大な兄弟が、『飛行機』を作りだしました。その当時は誰もが、『飛ぶこと』に感激して、拍手喝采を送っていたはずです。

それが、今ではどうでしょうか?

自分を含めて多くの人が、旅行に行く度に飛行機の文句を言っているのです。

  • 長いフライトだ・・・
  • 狭くて足が痛い・・・
  • 隣の人のいびきがうるさくてねれない・・・

Etc..

ライト兄弟がもしも現代に蘇ったら、びっくりして開いた口がふさがらないことでしょう。

サーフィンを始めた初心を忘れない

自分以外の『なにか』に対して要求と模索を繰り返すことは、『痛み』や『苦しみ』も伴うものです。

完璧だと思っていたサーフボードも、欠点を見つけた時点で『マジックボード』ではなくなってしまいます。幸せだと感じていた気持ちは、その時点で幻のように消えて無くなってしまうのです。

サーフィン以外だと?

結婚生活や恋愛も同じです。相手に小さな欠点が見えたら、ほとんどの人がそれしか見えなくなってしまうものなのです。

その穴がたとえちいさなものだったとしても、人間の本質上、見て見ぬ振りはできないのです。

波の欠点を探すのはやめにしよう

周りにある小さな幸せを見つける

完璧を追い求め続ける以上、『幸せ』は見つかりません。完璧なものなどこの世には存在しないからです。

自分の知り合いのサーファーに、『完璧な波』を求め続けている人がいます。その人は、『完璧ではないけど楽しめる波』では、『幸せ』を感じることができません。

どうして?

完璧な波を追い求めているだけのサーファーは、波に対して常に『文句』を言います。それが完璧ではないと、本人が思っているからです。

『こんな波ではサーフィンしたくない』

『波が悪いからつまらない』

『完璧な波じゃないと楽しめない』

という気持ちでいっぱいで、その瞬間を本人が楽しめていないのです。

それを続けるとどうなるの?

その人の人生は、『完璧な波という亡霊』を追い続けることになります。掴んだと思ったら消えてしまう『完璧』という名の亡霊を、追い続けているのです。

もちろん、それも決して『悪』ではありません。最初に述べたように、『完璧な波』を追い求めることもサーフィンの魅力の一つだからです。

でも、忘れてはいけない気持ちが一つあります。

それは、

『目の前にある波に感謝して、その瞬間を全力で楽しむこと』です。

サーフィンを始めたばかりの頃の、オンショアの波でも楽しんでいたあの気持ちを、忘れないでください。

オンショアの風が吹き荒れていても、ぐちゃぐちゃの波でサーフィンをしていたとしても、1つだけでいいから、『良かった』と思えることを探すのです。

穴や欠点を探すのに必死になるよりも、そっちの方が『幸せ』だと思いませんか?

僕自身は欠点だらけの人間ですが、波乗りに対しては前向きに、そう考えるようにしています。

完璧な波などこの世の中に存在しない

パタゴニア