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防水型360度アクションカメラの選び方【Gopro Fusionと他社製カメラの比較】

360度カメラは、アクションカメラとして非常に適していると言えます。編集作業ができれば、撮影後に気に入った場面にズームインしたりパンしたりと自由自在に編集できるからです。

それの何がすごいの?

従来であれば見逃していたアクションシーンでも、逃さず撮影することができます。

その理由は、カメラを被写体に向けなくても360度全方向の同時撮影が可能だからです。

【ウィキペディアより引用】パンとは パン (Pan) は、映像の撮影技法の一つで、カメラを固定したまま、フレーミングを水平方向、または垂直方向に移動させる技術。垂直方向のそれを特に「ティルト」と区別し、パン、ティルトともに相互に利用され得る。パンニングとも呼ばれる。語源は「パノラマ」。

防水型360度カメラで撮影されたサーフィン動画を見ると、自分がその場にいるかのような感覚を得ることができます。

今回の記事では、『Gopro Fusion』を中心として、サーフィンなどのアクションスポーツの撮影に適した360度カメラをまとめました。

360度カメラの特徴と種類

360度カメラとは、上下左右360度の映像を記録できるカメラのことです。

複数のレンズで撮影し、映像をつなぎ合わせることで360度全ての映像の記録が可能です。

360度カメラの魅力は?

360度カメラで撮影された動画の魅力は、自分が見たいところを見れることです。撮影後でも、見たい場面を選んで見ることができます。

360度カメラには、二種類あります。それは、『全天球型』と『半天球型』です。

まずは360度カメラの基本を理解しよう

全天球型

全天球型とは、複数のレンズを使用し360度全ての映像を記録するタイプのことです。死角がほぼゼロに近いため、使用用途が広がります。

問題はないの?

問題点は、各レンズで撮影された映像をつなぎ合わせる際に生じるステッチ(画像同士のつなぎ目)です。

全天球型360度カメラで撮影された映像を見ると、つなぎ目が目立つことがあります。

カメラの向き次第では、綺麗に写したかった場所にちょうどステッチが入ってしまうことがあります。映像としての完成度を高めるためには、撮影後の編集が必要不可欠です。

半天球型

魚眼レンズ1つで水平方向360度の映像を記録するタイプです。レンズの性質上、死角が生じるため全方向の記録が不可です。

それじゃああんまり良くないんじゃ・・・

半天球型の360度カメラの大きな利点は、『ステッチ』と呼ばれるつなぎ目が映像内に入らないことです。

ステッチ(合成された写真同士のつなぎ目のこと)なしで撮影したい方には、半天球型の360度カメラ(水平方向のみ360度)が適しています。

半天球型の映像にはステッチと呼ばれるつなぎ目がない

GoPro fusion

『Gopro Fusion』は防水型の360度カメラ
【写真引用元】Gopro公式サイトhttps://jp.shop.gopro.com/APAC/cameras/fusion/CHDHZ-101.html
  • 5.2k動画(30fps)、3k動画(60fps)・共に全天球型(360度)
  • 18MP(360度静止画)
  • GOPROのアプリが使用可能
  • 新ソフトウェア『OverCapture』が使用可能(現時点ではデスクトップ版のみ、アプリ版は2018年1月に使用可能になる)
  • 手ぶれ補正機能
  • 360度全ての方向に設置されたマイク
  • ケースなしでも5mまで防水
  • タイムラプス撮影、バーストモード搭載
  • Goproの付属品を使用可能(バッテリーは不可)
  • ボイスコントロール機能つき

アクションカメラメーカー・ゴープロから発売された360度カメラ『GOPRO fusion』。生粋のアクションカメラメーカーが出した360度カメラなので、防水性能などの信頼性は抜群です。

GOPROにとって、これが初めての360度カメラなの?

ゴープロは、以前からも360度カメラ業界に参入していました。といっても、360度の映像を撮影するためにはゴープロが複数台必要で、一般の人に対しての実用性は高くありませんでした。

従来のGOPRO360カメラは一般の人にとって実用的ではなかった
(写真)従来型のGOPRO360カメラ

そんな中でようやく発売された『GoPro Fusion』、各方面から注目が集まっています。

『GoPro Fusion』はレンズが計二枚の全天球型360度カメラです。

ケースなしでも5m防水であること

一番のポイントは、ケースなしでも5m防水であることです。

360度アクションカメラにおいて、防水ケースが必要がないことは大きな利点になります。

どれくらいの防水性能があるの?

5m防水なのでダイビングには使用できませんが、サーフィンなどのマリンスポーツの撮影には十分活用できるはずです。

サーフィンの撮影にも適している『GoPro Fusion』
【写真引用元】GoPro公式サイトより

防水ケースが不要なら音声もクリアに保存できる

防水ケースによるマイクの性能の劣化もないため、音声もクリアに保存することができます。

マイクはいくつかあるの?

『Gopro Fusion』は、360度全方位からの音声を拾えるように複数のマイクが設置されています。

大容量のバッテリーで長時間の撮影が可能に

『Gopro Fusion』の連続撮影可能時間

  • 5.2K動画・撮影可能時間 70分
  • 3K動画・撮影可能時間80分

『Gopro Fusion』のバッテリー容量は2820mAhです。

『Gopro Hero6』のバッテリー容量は1220mAhなので、 倍以上の容量があるということになります。

残念な点は、Gopro Heroシリーズのバッテリーが使い回せない点です。

予備バッテリーが1つあれば、計160分間の撮影が可能です(3Kで撮影した場合)。

長時間の撮影にも適している『Gopro Fusion』
【写真参考元】GoPro公式サイト

『GOPRO FUSION』はボイスコントロールが使える

『GoPro Fusion』もGoProシリーズの音声コマンドが使用可能です。個人的には使用することがない機能の1つですが、自撮りで音声コマンドを使用する方には朗報と言えます。

GOPROは専用アプリやソフトウェアの完成度が高い

デスクトップで使用可能なソフトウェア『OVER CAPTURE』を使えば、360度カメラで撮影された映像を自在に編集することができます。

Goproの純正アプリ(QuickやSplice)は完成度が非常に高いです。

18MPの静止画を撮影できる

『Gopro Fusion』は、18MPの静止画が撮影できます。バーストモード撮影、Rawフォーマット(DNG)での記録も可能です。

5.2K動画の撮影が可能

5.2Kの高画質動画を30Fpsで撮影可能です。3K60fpsで撮影できるので、滑らかな動画を記録することができます。

備考)360度カメラの画質の計算方法については、Gopro公式サイトのブログで詳しく説明されています。内容は英語ですが、興味のある方は下記リンクよりどうぞご確認ください。

【参考元URL】https://gopro.com/news/beyond-counting-pixels–defining-resolution-in-spherical

利点まとめ

  • 5.2Kの動画を撮影できる
  • 18MPの高画質な静止画が撮影可能(Raw対応DNG形式)
  • ケースなしでも5m防水
  • 専用アプリの完成度の高さ
  • 防水ケースが必要ないためクリアな音声を保存できる(ケースなしでは5m防水)
  • 手ぶれ補正付き

欠点まとめ

  • SDカードが二枚必要
  • 値段が高い(85,000円/2017年11月アマゾン調べ)

Insta 360

  • バレットモード搭載
  • 24MP静止画
  • 4k@30fps・2048*512@120fps
  • 防水ケース別売り
  • SDカード128GBまで対応

バレットタイムモードという映像で一躍有名になった360度カメラです。参考動画は以下になります。

カメラとしてのスペックも高く、『GoPro Fusion』と同様に手ぶれ補正も搭載しています。

防水性能はどうなの?

『Insta360』を水回りのアクションスポーツ撮影に使用する場合は、防水ケースの購入が必要です(別売り)。

【Insta360公式サイトリンク】https://www.insta360.com

利点

  • MicroSDカード128GBまで対応
  • カメラの価格が安い(299USドル 公式サイト価格)
  • 防水ケースが安い(49USドル・公式サイト価格)

欠点

  • 静止画の画質はいいが、連続撮影が弱い
  • ステッチ(合成写真つなぎ目)が目立つ
  • マリンスポーツなどのアクションシーンの 撮影には防水ハウジングが必要

Theta V

リコーから販売されている360度カメラ

リコーが販売している360度カメラです。

Theta Vの残念なところは手ぶれ補正が付いていないこと、また防水ハウジングケースの値段が高いことです。

防水ハウジングが高すぎる・・・

防水ハウジングの価格は、22000円(2017年11月現在Amazon調べ)です。ハウジングを購入すると、Theta V本体との合計価格が7万円を超えてしまいます。

防水ハウジングの品質に関しては、純正リコー製品なので安心感はあります(防水等級はIPX8)。

この動画はTheta Vを使用して、水中撮影されたものです。映像内部に防水ハウジングが写り込んでいることがわかります。

防水ハウジングの写り込みは残念ですが、360度カメラの性質上仕方のないことでもあります。

写り込みは諦めるしかないの?

360度カメラをダイビングなどの用途に使用したい場合には、現時点で妥協が必要なのかもしれません。

利点

ステッチが目立たない優れた合成技術

欠点

長時間の動画撮影に向かない
内臓メモリの容量がわずか19GBしかない
防水ケースの値段が高い

Xiaomi Mijia Mi Sphere 360

各方面から高い評価を受けているXiaomi mijia 360

静止画の画質に定評のある360度カメラです。

360度カメラの調査をしている中で、国内外問わず最も高い評価や良いレビューを受けていたのが『Xiaomi Mi Sphere 360』です。

『GoPro Fusion』と比較して、価格が非常に安いです(250ドル前後)。それに加えてIP67相当の防水性能があります。

【参考になる記事】JIS防水保護等級とは

『Xiaomi Mi Sphere 360』は、写真撮影を主に使用する方に是非オススメしたい360度カメラです。

【Xiomi公式サイトリンク】https://xiaomi-mi.com/action-cameras/xiaomi-mijia-360-panoramic-camera-kit-black/

利点

  • 静止画撮影に定評がある(静止画6912×3456ピクセル・7k相当)
  • 動画撮影は3.5Kまで対応(3456×1728ピクセル 30fps)
  • 価格が安い(250USドル)
  • 本体のみでIP67の防塵防水性能

欠点

  • ダイビングには使用できない

まとめ《オススメの360度アクションカメラ》

現時点では、『GoPro Fusion』がアクションシーンの撮影に適した360度カメラだと思います。

アクションカメラメーカーが出した『GoPro Fusion』だからこその安心感があります。価格は高いですが、GoProで培われた技術(カメラとしての性能やアプリ関係)が使用されていることを考えれば納得ができる範囲です。

コストパフォーマンスで選ぶのであれば、『Xiaomi 360 Mi Sphere』がオススメです。カメラ単体でもIP67の防水性能があり、アクションシーンでも間違いなく活躍してくれます。

2018年は、防水性能を備えた360度カメラが次々と登場しそうです。技術面の進歩も著しいので、360度カメラから今後も目が離せません。

これで今回の記事は終わりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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