【ローカルオンリーは時代遅れの発想】サーフィンの狂ったローカリズムの向かう先

平和なニュージーランドで、信じられない事件が発生しました。 その事件とは、ビジターサーファーが何者かによって銃 […]

最終更新日:2018年8月26日

平和なニュージーランドで、信じられない事件が発生しました。

その事件とは、ビジターサーファーが何者かによって銃撃されるというものです。事件が起きたとされるのは、2018年8月16日です。

今回の記事では、『ローカリズム』と『ローカルオンリー』の考え方について書いて行きたいと思います。

【参考元URL】Shots fired at surfers off Taharoa coast

ローカリズムは狂い始めている

『ローカルオンリー』とされているサーフスポットでサーフィンを楽しんでいた14歳の少年とその父親、そして父親の友人の三人は突然の銃声に見舞われます。

銃弾は三人のサーフィンをしていた場所から数メートルの場所へ、着弾。警察は、強いローカリズムが事件を起こしたのではないかとコメントしているそうです。

【原文】Police believe whoever fired three shots from the coast south of Kawhia took exception to three surfers "using their waters".

 

サーファー三人が入水していたのは、『招待』が必要とされているサーフスポットでした。独特なローカリズムがあるサーフスポットとは言え、銃撃を受けるということは絶対にあってはならないことです。

3人に怪我がなかったのが、幸いでした。

【参考元URL】14-Year Old Surfer And Two Adults Shot At While Surfing

サーフィンのローカリズムは狂い始めている

今回の事件を受けて、『ローカリズム』に対してもう一度考え直すべきなのではないかと考えさせられました。

自分のホームスポットや、地元を愛してやまない気持ちは理解できます。ただし、その愛がゆがんだ形で、ビジターサーファーに対して向けられるのは絶対に間違っていることです。

ましてや今回の事件のように、『ビジターサーファーに銃口を向ける』というのはあまりにも幼稚すぎます。

もちろん、ビジターサーファーがルールを無視して入水したのは、注意を受けるべきことなのかもしれません。

ただし、ビジターサーファーを追い出そうとして怒鳴ったり、暴力に及ぶのは正しい行動では絶対にありません。それは今一度、全てのサーファーが認識するべきことです。

正しいローカリズムは、『暴力』では決してありません。

ローカリズムは暴力ではない

『ローカルオンリー』は時代遅れの発想

現在でも世界中に、『ローカルオンリー』というサーフスポットは点在しています。

その仕組み自体に対して、文句はありません。ただし、そこに万が一『ビジターサーファー』が入ってきたときの対処は、『受け入れること』がベースとしてあるべきだと考えています。

現在のインターネット社会において、『秘密のサーフスポット』をキープすることはほぼ不可能です。

たくさんのサーファーがソーシャルメディアを通じて拡散したり、記事にされることもあるからです。

ローカルサーファーとしてそれらの行動に対して怒りを覚えるのは、十分に理解できることです。

ただそんな時にローカルとしてできる行動は、2つしかありません。

それは、『ビジターサーファーを排除する』か『一緒にサーフィンを楽しむか』です。

どちらを選ぶべきなのかは、答えは明確です。もしもあなた自身の子供に答えを聞くとしたら、どちらが正解と教えるのでしょうか。

ビジターを受け入れて、楽しんでもらう。

そしてその次の機会に、ビジターのホームポイントでビジターとして楽しませてもらう。

それは、誰もが理解できる簡単なギブアンドテイクです。持ちつ持たれつサーフィンを楽しむべきなのです。

こんな簡単なギブアンドテイクが理解できないサーファーは、海に入るのをやめるべきです。

『ビジターのマナーに問題があるのが悪い』という発想が間違いである理由

問題のある行動をするビジターがたくさんいるのも、まぎれもない事実です。喧嘩腰でいるビジターさんもたくさんいます。

結局は個人のモラルの問題なのですが、一個人の問題の責任をビジターというグループでくくって処罰するのは間違いです。

ビジターもローカルも一個人として話し合うのがあるべき姿

そもそもはビジターもローカルも区別せず、一個人としてサーフスポットに入水するのがあるべき姿なのです。

常識のない個人がいた場合は、ローカルとビジターで協力して、その個人に対しての対応をするのが本来あるべき姿です。なぜ、『ビジター全体』を罰する必要があるのでしょうか?

一致団結とは、ローカルとビジターで区別されて行われるのではなく、一個人の集まりとして、サーファーとしてされるべきことです。

ローカルとビジターが話し合い、ルールを決めていくこと。それが本来の、ローカルを代表とする人間のあるべき姿だと僕自身は考えています。

ゴミを捨てていたビジターがひとりいたから『ビジター全員にマナーがない』という判断は、火を見るよりも明らかな『理不尽』です。

サーフィンは、海でする喧嘩ではありません。

どうか、今一度ローカリズムについて考えて直して見てください。あなたはビジターサーファーに、手を差し伸べられますか?それとも、銃口を向けるのでしょうか。




サイト運営者の紹介

齊藤剣介

サーフフォトグラファー齊藤剣介

1984年生まれ。2012年、ニュージーランドに移住。波乗りに明け暮れながら、サーフフォトグラファーとしても活動している。北海道出身。

サーフフォトグラファーとしての実績
2017 Unsplash awards short listed
2018 Sony world photography Awards commended

※記事内で使用されている写真の大半は、個人で撮影したものではありません。